ライフプランニングの観点から考える”昇給率”について

 給料は今後どれくらい上がっていきそうですか? ライフプランニングをする際の質問ではあるが、明確に答えられるケースは少ない。もちろん業績や会社の制度、昇級次第で前後するので難しさはあるが、自分が将来得られる報酬が不明なケースが多いということである。報酬が不明な場合、将来の家計の収支を想定することが難しくなる。そこで、一つの指標になるのが、昇給率といえる。  一般的に昇給は、勤続年数や職務上の昇格に応じた賃金の増額をさし、その上がり方を昇給率として示すことが多い。基本給を増額する主要な方法であるといえる。一方昇給には、ベースアップ(略してベア)がある。基本給部分に対しての昇給額や昇給率を指すもので、個人の能力は反映されない。労働者全員の賃金が上昇する仕組みである。よって、昇給を考える際は、上記の2つが会社の制度に適応されているかどうかがポイントとなる。   日本経済団体連合会が2021 年1月 19 日に出している、2020 年1~6月実施分「昇給・ベースアップ実施状況調査結果」によると、 2020 年の月例賃金の引上げ額は6,174 円、引き上げ率(昇給率)は2.00%となっている。すなわち、日本の大企業の場合、昇給率は約2%であるといえる。(昇給とベースアップの合計)


月例賃金の引上げ状況の推移

一方で、これが中小企業の場合、経団連の調査では、200社の平均で1.72%(2020年)というデータがある。相場観で1.5%というデータもあり、幅も一定あるといえる。つまり、所属している会社によって、昇給率はことなり、すなわち生涯年収が大きく変わるということである。  逆にいうと、昇給(率)をある程度把握できれば、将来自分が得られる報酬の想定がしやすい、ということがいえる。私自身、報酬のシミュレーションをする際はこの部分を考慮することも多い。当然、シミュレーションをする本人が理解できておくことが望ましいが、適切なアドバイザーをつけ、将来の報酬予測をしたうえで、トータルのライフプランニングを実施することをお勧めしたいものだ。

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