課題解決型FPの保険相談② 「生命保険の掛け金(保険料)はいくらぐらいが適正ですか?」という相談事例

保険見直しや家計相談の中で多い質問が、生命保険の保険料(掛け金)についての「皆さんどうされているんですか?」「平均的にはどれくらいなのでしょうか?」「いくらぐらいが適正なのでしょうか?」という問いかけである。ご存じの方も多いと思うが、そもそも生命保険には解約返戻金という「積立部分」が存在しており、資産形成のツールでもあるため、明確に答えることはとても難しくなる。さらに言えば働き方や年収、資産の状況、家族構成によって必要な保険も異なってくる。ただし、FPとしての一定の条件をつけて家計の健全性の指標として基準は設けている。

 条件と基準は「一定規模以上の企業に勤めている会社員、もしくは公務員」の家庭で、「掛捨て」部分が世帯年収の1%以内、としている。

 まず、大切な考え方として生命保険(医療保険・がん保険なども含む)は購入して楽しんだり消費すること自体が「目的」となる「商品」ではなく、あくまでリスクマネジメント上の「手段」でしかない、ということである。しごく当然のことだが、保険に加入していれば病気にならない、というものではなく、健康上の問題で「経済的に困った時に」「お金を受け取って経済的な問題を解消もしくは軽減する」という存在でしかない。  であれば、そもそも何かあった時の経済的ダメージがどの程度か、という観点から、その家庭を経済的に支えている「世帯年収」がまず、基準となる。保険種類は多種多様あり保障内容から1%の根拠を説明するのは難しいが、掛捨ての保険料と貯蓄の観点から見てみると分かりやすい。  仮に世帯年収が500万円であれば1%は年間5万円(月4170円)の掛け金となり、働きざかりの40年間で200万円の保険料となる。さらに世帯年収1000万円であれば400万円の保険料になる。では、仮に保険料がゼロでその分を貯蓄に回せていれば、資産がその分増えることになり、経済的なリスク耐性が強くなっている、ということになる。  そして、その間に健康上の理由で経済的ダメージがその累計保険料を超えることがあるか、というと公的な保険(健康保険・雇用保険・公的年金)があれば、死亡や就労不能以外では、その可能性は限りなくゼロに近い。そして、確かに死亡や就労不能時の経済的ダメージはかなり大きいが、その部分に特化した保険であれば掛捨てなら1%以内に十分収まることが多い。  もちろん、上記は家計支出の健全性の目標値でしかないので、実際の保険の中身は収入や働き方、家族構成によって大きくことなるので、是非ライフプランニングによる分析をして、家計の適正な保険料と、過不足ない適切な保障を持つことをFPとしては推奨させて頂きたい。

(補足:私が述べたことはあくまで数字上の論理的な話であり、「保険は安心を買うもの」という心理的な作用を否定している訳ではないので、その点は個々人の価値観次第、ということは追記しておきたい。)

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