積立投資を始めるもう一つの効果

ご相談の中には、これから積立運用を始めようとされる方も多いですが、

「ポイントを使って積立NISA」といった取り組み方もよく聞きます。


「お金ではなくポイントだから」

こういった気軽さもあり、投資に対してのハードルを下げる効果があるのは、良いことだと思います。

きっかけの多様性は広い方がいいのではないでしょうか。



今や改札で「ピッ」、コンビニで「ピッ」

自分よりもいくつも上の世代の方が華麗にカードを取り出し、スムーズに支払いを済ます姿を見ていると、ある事と比較してしまうことがあります。


それは株券の電子化。

「形がないものをどうやって信用するんだ、それならやりません」

そんな価値観が不思議でもない時代もありました。

同じような年齢でも、時代の移ろいによって、ここまで根本的に価値観が変わるものなのか。人間の適応力は想像以上です。

ただ、そのような身体慣らしが、今に通じています。通る必要のあった出来事だったのですね。



そして目が慣れて日常と化すと、こういった「便利」の拍車はとどまることを知りません。

23年春にも給与がフィンテック企業の口座に直接振り込まれる、いわゆる「デジタル払い」が解禁することとなりました。

今までは、給与を通貨によって支払うことができませんでしたが、今後は給与が銀行の口座を介することを必要としなくなります。

すぐに身近なものとはならないかもしれませんが、未来はすぐそこにある気がします。


この変化は、さらに私たちの感覚を抜本的に変えていくかもしれません。

それは、お金がお札や硬貨のような、実在し手触りのあるものから距離を取り始める。

その口火が切られた、とも言えるからです。



ただ、物理的な制約から離れて自由を謳歌するのは、ある側面では怖さも増していくということでもあります。

アマゾンの存在を知ってから、ボタン一つで幾つも買い物してしまう。

さすがに、それと同じような感覚で金融商品を買うのは困りものです。


物理的な制約からの解放の半面で、どこかで手綱を締めないといけません。

それが心理的な制約です。自らしっかりとコントロールしていく必要があります。


でも洗濯機だったら、2台も3台も必要がないことは何となくわかりますが、金融商品はどうでしょうか。

折しも、物価や為替の変化が著しく、政府はNISAの恒久化など貯蓄から投資への加速を進めています。

金融商品に触れる理由には事欠きません。


私としては、その観点からも、だからこそ無理のない範囲で少しずつ運用を始めてほしいと思います。